神棚とお正月様
  神棚はご家庭をお守りいただく神さまを、おまつりする場所です。
家庭の中心となり、家族の心のよりどころとなるものですから、家を新築される場合や結婚して新しい家庭を営む際にはぜひ神棚を設けられ、神々のお守りをいただいて、明るく健やかな生活をいたしましょう。 
神棚には、お伊勢さまのお神札(神宮の大麻)を中心にして、氏神様、また信仰する神様のお神札をおまつりします。
伊勢の神宮のお神札をはじめ、氏神さまのお神札は、新しい年の始めに、新たにお迎えするのが昔からの習わしです。自分自身も家族も社会も、日々年々いのち新たに更なる発展を生む“力”は、新しいお札をお迎えすることから生まれます。
 神棚には、米(飯)と塩と水をお供えします。米は土器(皿)に山形に盛り、塩は土器に小量を、水は水玉という器かコップに入れ(器にふたがあればとる)お供えします。
祝日、家庭の慶事、あるいは記念すべき日などには、神酒、野菜、果物等を加えてお供えをするなどして、家族そろって感謝のお祈りをしましょう。お祈りの作法は、二拝二拍手一拝です。 
なお、季節の初ものやめずらしいものは先ず神棚にお供えし、それをお下げして家族でいただくことが神さまの御心にかないますし、明るくなごやかな家庭もその中から築かれるものです。 
神棚はご家庭にとって最も神聖な場所ですから、いつも清らかである事が大切です。
常にお掃除をおこたらず、月末や年末には、特にていねいに掃除いたしましょう。
神宮大麻じんぐうたいま
  伊勢神宮は、皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)の総称で、内宮には皇室の祖神様である天照皇大神、外宮には衣食住の守護神である豊受大神が祀られた日本の総氏神です。
神棚にお祀りする神宮大麻は、天照皇大神さまのお札です。
伊勢神宮と氏神様は、私たちの心のよりどころで、清く正しく明るい生活の基本です。
皆様の繁栄と幸福のために、神宮大麻(お正月様)をお祀りください。
三社造りの場合          一社造りの場合
縁起達磨
 縁起達磨のモデルは達磨大師です。七転八起、面壁九年の不屈の精神は、皆様も御存じのことと思います。
赤城神社への信仰も厚かった、前橋城主酒井忠挙公が元禄十年(1696)、中国僧心越禅師を迎え,禅の道場として、高崎少林山が開かれました。そして、張り子の達磨は、このお寺から生まれました。
その後、縁起だるまとして、広く親しまれるようになったのです。この地方では、正月に新たに達磨を求め、願いを込めて片目を入れます。翌年には、もう一方の目を入れます。いつも2体の達磨が、神棚の両脇に飾られます。
眼入れの順序は、願いごとを決めたら、まず向かって右(だるまさんの左目)に墨を入れてください。次ぐ年に左目を入れます。そして、3年目には労ってお焚きあげがされます。
日本の家庭には、昔から神様をお祀りする神棚と祖先をお祀りする祖霊舎(みたまや)や仏壇があり、朝夕、神仏に感謝の祈りを捧げ、明るい家庭を守ってきました。


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